大阪司法書士会一審全面敗訴
無認可で大阪司法書士会が会館維持協力金20万円を入会者に求めて,事実上の新規参入規制をしていた事件で,大阪司法書士会全面敗訴の一審判決が出ました。
大阪地裁 平成20年(ワ)6177 不当利得金返還請求事件
司法書士会がその会員から会則に定めのない会館維持協力金を徴収することが,平成14年法律第33号による改正前の司法書士法15条7号,15条の2に違反するとされた事例
無認可で大阪司法書士会が会館維持協力金20万円を入会者に求めて,事実上の新規参入規制をしていた事件で,大阪司法書士会全面敗訴の一審判決が出ました。
大阪地裁 平成20年(ワ)6177 不当利得金返還請求事件
司法書士会がその会員から会則に定めのない会館維持協力金を徴収することが,平成14年法律第33号による改正前の司法書士法15条7号,15条の2に違反するとされた事例
平成20年9月10日に,最高裁が青写真の判例を変更しました。青写真とは,行政処分を行う元となる計画のことです。
従来は,行政側の計画決定の段階では,まだ処分がなされていないことから,行政側を相手取って争うことはできないとされてきました。
詳細は,以下の判決文をご覧下さい。
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市町村の施行に係る土地区画整理事業の事業計画の決定は,施行地区内の宅地所有者等の法的地位に変動をもたらすものであって,抗告訴訟の対象とするに足りる法的効果を有するものということができ,実効的な権利救済を図るという観点から見ても,これを対象とした抗告訴訟の提起を認めるのが合理的である。したがって,上記事業計画の決定は,行政事件訴訟法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たると解するのが相当である。
これと異なる趣旨をいう最高裁昭和37年(オ)第122号同41年2月23日大法廷判決・民集20巻2号271頁及び最高裁平成3年(行ツ)第208号同4年10月6日第三小法廷判決・裁判集民事166号41頁は,いずれも変更すべきである。
判決文(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080910165223.pdf
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なお,5ページ以下の藤田宙靖裁判官の補足が分かりやすいです。
今年の4月より,EDINETにXBRLにて有価証券報告をすることとなりました。
このため,すでにXBRLをご存じの実務家も多いと思います。
ちょっと教えて!XBRL
http://www.jicpa.or.jp/xbrl/
しかし,有価証券報告の必要のない企業は,まだあまり関心を持っていないのではないでしょうか。
このXBRLは,業務の効率化やリアルタイムの経営分析の実現など,使い方次第では有価証券報告以外の業務にも活用できます。
有価証券報告の必要のない企業でも,積極的に取り入れるべきだと思います。
国民生活金融公庫が4月に知財担保融資サービスを開始していましたが,7月になって初めて融資を行ったようです。
国民生活金融公庫レポート
『知的財産権を担保とした融資を実行、国民公庫として全国初!』
http://www.kokukin.go.jp/pfcj/pdf/topi080804.pdf
平成20年6月21日から,振り込め詐欺救済法が施行されています。
この法律は,裁判所の手続きを経ることなく,金融機関が加害者の口座を凍結して,口座に残された預金を,被害者に分配(返金)する法律です。
金融機関は通報を受けると,警察からの情報や,取引状況などから,犯罪に使われたと疑う相当な根拠がある場合に,口座消滅の手続きを開始します。
まず,預金保険機構のホームページで,60日以上の期限を設定して,口座名義人(加害者と思われる者)に届け出るように公示します。
預金保険機構
http://www.dic.go.jp/
加害者が届け出ないときは,加害者は口座の権利を失います。
そして,預金保険機構のホームページにて,30日以上(現実には2カ月)の期限を設定して,被害者の募集公告を行います。
凍結された口座に振り込んだ人は,この時点で振込先金融機関に申し出ることで,分配を受けることができます。
振り込みをした金融機関を通じて,振込先金融機関に届け出ることも可能です。
この方法により,裁判手続きをしないで,被害者は救済されることになります。(ただし,加害者の口座に1000円以下の預金しかないときは,分配されません。)
なお,法律が施行される以前の被害者も,この法律によって救済されます。
法律施行の先後を問わず,振り込め詐欺の被害者の方は,まず金融機関と警察に相談をして下さい。
有名な漫画家が他界されたとニュースになっていますので,相続人間で共有となった著作権及び特許の利用法と,改善すべきと思う点について,簡単に述べます。(あくまでコラムですので,条文は割愛します。)
(許諾を得て使う場合)
1.許諾を得て利用する場合については,特許は共有者の一人の許諾を得る他に,その他の共有者の同意を得る必要があります。
この点については,著作権も同様に,相続人全員の同意を得る必要があります。ただし,著作権の場合,「正当な理由」がなければ,他の共有者は同意を拒むことができないものとされています。
(譲渡を受けて使う場合)
2.共有者の一人から譲渡を受けて利用する場合については,特許は原則として他の共有者の同意を得なければならないとされています。ただし,その共有者一人の事業と共に譲渡をする場合は,他の共有者の同意は不要となります。
これに対して,著作権の場合は,共有者全員の同意がなければ譲渡できないものとされています。ただし,著作権の場合,正当な理由がなければ,他の共有者は同意を拒むことができないものとされています。
(共有者が自ら使う場合)
3.共有者が自ら利用する場合については,特許は他の共有者の同意を得る必要はありません。
これに対して,著作権は共有者全員の同意がなければ,利用することができません。ただし,著作権の場合,正当な理由がなければ,他の共有者は同意を拒むことができないものとされています。
(相続人がいない場合)
4.相続人がおらずに国庫に帰属する場合,特許の場合も著作権の場合も,権利が消滅すると規定されています。したがって,誰でも自由に利用することができます。ただし,著作権の場合は,(行為の性質及び程度,社会的事情の変動その他により,その行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合を除き,)著作者が存しているとしたならば,その著作者人格権の侵害となるべき行為については,禁止されています。
(裁定による利用)
5.特許出願から4年経過した時点において,3年以上実施されていない場合と,自らの特許を実施するために許諾が必要な場合は,特許庁長官に裁定を求めることができます。また,流行する病気の特効薬など,公共の利益のために実施しようとする場合は,経済産業大臣に裁定を求めることができます。この裁定によって,権利者の許諾がなくても利用することが可能になります。このとき,裁定により定められた相当額を,権利者に支払う必要があります。
これに対して,著作権の場合は,探しても著作者が見つからない場合,文化庁長官に裁定を求めることができます。このときは,裁定により定められた相当額の利用料を供託する必要があります。また,裁定により著作物を複製した場合は,裁定の年月日と,裁定により複製した旨を記載しなければいけません。
なお,この他に,著作物を放送する場合と,商業用レコードに録音する場合は,一定の要件を満たしているときに限り,文化庁長官の裁定を受けて,文化庁長官の定める相当額の保証金を権利者に支払う方法によって,利用することもできます。
(保護される期間)
6.保護される期間については,権利の放棄などの無い限り,特許は出願から20年。最長でも25年で消滅します。
これに対して,映画以外の著作物の著作権は,原則として作者の死後50年で消滅します。
(改善すべきと思う点)
7.特許の改善すべきと思う点は,事業と共に譲渡する場合に,他の共有者の同意を得なくても良いとする点です。この規定を利用すると,他の共有者の権利に大きな影響が及ぶものと思います。
著作権の改善すべきと思う点は,死後の保護期間が長期に及ぶにもかかわらず,作家の相続人全員の許諾を得なければ,相続人自らであっても利用できずに埋もれてしまう点です。
改正戸籍法と住民基本台帳法が5月に施行されました。
これまで戸籍と住民票は,原則として誰にでも開示される扱いになっていました。
しかし,今後は法律で開示しないことが原則となり,不正な取得は犯罪になると規定されましたので,個人情報がより守られることになります。
この改正に伴って,「離婚届不受理申し出」の手続きも,改正されることになりました。
従来は,半年ごとに不受理申し出を改めてする必要がありましたが,今後は改めてする必要はなくなっています。
なお,改正前に提出された「離婚届不受理申し出」は,改正後でも6カ月で失効しますのでご注意下さい。
特許権が共有となっている場合,他の共有者全員の同意がなければ,持分の譲渡をすることや,他人にライセンスをすることは出来ません。
しかし,特許法第73条第2項の規定によって,特許権を1%でも共有で持っていれば,他の共有者の同意を得ることなく,特許を独断で実施することが出来ます。
これを防ぐには,共有者間において,「実施をするには同意が必要である。」との契約をする必要があります。
特許を共有でお持ちの方は,特許法第73条第2項の規定にご注意下さい。
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特許法第73条第2項
特許権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定をした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその特許発明の実施をすることができる。
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現在のジャスラックには,ジャスラックの曲を使っても使わなくても,一定の料金を放送局から徴収する方法の料金規定があります。
おそらく,曲数を数えて徴収をすると手間がかかるので,手間のかからない簡便な方法として設けられた規定と思います。
しかし,この規定があるがばかりに,ジャスラック以外の曲を使うと,新たに料金等が生じることから,放送局がその手間を嫌って,ジャスラック以外の曲を避ける状況となっています。
公益法人のジャスラックとしては不本意と思いますが,規制緩和により,ジャスラック以外にも音楽の著作権管理団体が認められるようになったにも関わらず,この料金規定が原因となって,新規参入を大きく阻む結果となってしまっています。
このたび,ようやく公正取引委員会が立ち入り検査をしました。
独禁法に抵触するかどうかにかかわらず,結果的に独占状態となってしまう料金規定なのですから,ジャスラックは公益団体として利益を追わずに自制してもらいたいものと思います。
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